Notting Hill
1999年,アメリカ,123分
監督:ロジャー・ミッチェル
脚本:リチャード・カーティス
撮影:マイケル・コールター
音楽:トレバー・ジョーンズ
出演:ジュリア・ロバーツ、ヒュー・グラント、クリス・エヴァンス、ジーナ・マッキー、ティム・マッキンリー

 ノッティングヒルで本屋をしているバツイチのウィリアム(ヒュー・グラント)の店にある日、アメリカの映画スターのアナ・スコット(ジュリア・ロバーツ)がやってきた。ウィリアムは芸能音痴で彼女が映画スターだということを知らなかったが、彼女の美しさに一目ぼれしてしまう。
 というところから始まる、ストーリーは現代版「ローマの休日」と呼ぶにふさわしいラブロマンス。ラブロマンスとしてはありきたりながらうまくできている。
 それよりも、ウィリアムのルームメイトのスパイク(クリス・エヴァンス)をはじめとする脇役たちの繰り広げる笑いが最高。

 ラブ・ストーリーとして分析すると、何度かの困難があり、(恋愛をする上での)立場が逆転して、しかし最後は…という、完璧に定型にはまった話。この説明で言いたいことは、この映画が面白くないということではなく、ある意味で必要な映画であるということ。言うなればハーレー・クイン・ロマンスのように「結末は読める、でもその過程を楽しむ」というものがラブ・ロマンスにはなければならない。なぜって? わかっちゃいるけど、「エー、また」と思うけど、見てしまえば、結構面白いから。
 それよりも、この映画で面白かったのは、コメディの部分。まず、同居人のスパイクが最高。なんとも間抜けな風貌で、間抜けなキャラクター。うん、彼が主人公の「裏・ノッティングヒル」を作って欲しいくらいだ。ほかにも、いいところはあって、妹の誕生会で、アナが整形を告白するところとか、ジュリア・ロバーツが自分のことを言っているんじゃ? という感じだし(多分、狙ってると思う)、「馬と猟犬」ネタもかなり好き。アメリカ映画のわりには、かなりイギリス的な笑いが多いですが、なかなかです。
 と、いうことで、ロマンス好きも、(イギリス)コメディ好きも結構楽しめる作品だと思います。

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