The Corruptor
1999年,アメリカ,111分
監督:ジェームズ・フォーリー
脚本:ロバート・プッチ
撮影:ファン・ルイス=アンシア
音楽:カーター・バーウェル
出演:チョウ・ユンファ、マーク・ウォールバーグ、リック・ヤン、ポール・ベン=ヴィクター

 チャイナ・タウンを管轄に持つニューヨーク市警の15分署。そこのやり手の刑事チェンの部署に若い白人の刑事が配属された。娼婦の連続殺人事件にマフィアの抗争と血なまぐさい事件が続発するチャイナタウンで白人の青二才がやっていけるとは思いもしないチェンだったが…
 ハリウッドで売れっ子になりつつあるチョウ・ユンファ渾身のアクション。やはり香港スターはアクション出て何ぼやね。

 これは意外な掘り出し物。まったく期待しないで見た割には結構楽しめた。とはいってもプロットがすごくこっていたとか、アクションがド迫力だったというわけではない。プロットもそこそこ、アクションもまあまあというところ。
 まずこの映画でよかったのは音楽。プロットとは余り関係なく挿入される様々な種類の音楽が非常に印象的。アクション一点張りで単調になるのを防ぎ、映画にリズムを与えている。などと思っていたら、なんと音楽はカーター・バーウェル。コーエン組の音楽監督として有名です。ちょっと前に紹介した「ミラーズ・クロッシング」の音楽もよかったー、というカーター・バーウェル。なるほどね。 もう一つよかったのは、これはかなり個人的ですが、アメリカの警察ものファンにはたまらない設定であること。アメリカの警察組織っていうのは複雑らしく、まあ市警だFBIだの何だのとなっていますが、ハリウッド映画とかアメリカのドラマなんかを見ているうちになんとなく分かってきてしまうもの。そしてその複雑さが映画にもいい複雑さを与えるというもの。警察ものファンならきっとうなる「あ、なるほど、ウォレスが…、あれね」(ネタばれ防止)。
 という少々マニアめな楽しみ方をしてみました。こういう映画もアリかな。意外とどんな人でもそこそこ楽しめるいい映画ではないかと思います。

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