X-men
2000年,アメリカ,104分
監督:ブライアン・シンガー
脚本:クリストファー・マッカリー、ジョス・ウェドン
撮影:トム・シーゲル
音楽:マイケル・ケイメン
出演:パトリック・スチュワート、イアン・マッケラン、ファムケ・ヤンセン、ジェームズ・マースデン、アンナ・パキン

 第2次大戦中のポーランド、鉄の門を念力で曲げるユダヤ人少年がいた。時は下って、世界中に相当の数のミュータントが存在するようになった世の中、アメリカ上院は、ミュータントの脅威を払拭すべく、ミュータントの登録制度を法制化しようとしていた…
 アメリカの大人気コミックの映画化。もともとのコミックが面白いので、見応えは十分。CGもかなりの頑張り。子供の心で見てあげましょう。

 なんだか、世間的には賛否両論、しかし否の方が多いかな、というくらいの評判ですが、こいつはいいよ。何にも考えていなくて。本当のところ、人種差別がどうとかいう話なんだろうけれど、そんなことはどうでもよく、ただただ闘うミュータント。それがいい。そのほうが逆にその背景にある問題もふっと心にとどまることもあるような気もする。
 何かがすごいというわけでもないけれど、設定としてなんでもありという状況は逆に映画として作りにくい。全知全能の神がいたら、すべては解決してしまって映画として面白くないわけです。だからミュータントも何でもできたら困るので、設定としてそういうスーパーマンなミュータントは出てこない。みんな何か一点だけにすぐれている。そのあたりの設定勝ちというところでしょう。まあ、これはコミックでの蓄積がものを言ったというところですが、それをうまく映画に載せたブライアン・シンガーの腕前もなかなかかも。
 ということで、何はともあれ次が見たい。絶対に2ができると思いますが公開されたら見に行くでしょう。きっと、次のほうが面白そうだし… と思ってしまうのはなぜなのか?

 それにしてもやはり、アメリカのコミックもので、子供とか若者向けに作られているこういう作品はちょっとちゃちい。ミュータントの設定事態はいいんだけれど、全体的なつじつまとか、心理的な動きとか、そういったものがあまりに単純で、世界を単純に割り切りすぎている気がしてしまう。子供には複雑な心理の動きなんか和歌欄だろうという発想で作っているのだろうけれど、ひねた見方をする大人より、むしろ子供にこそ複雑なものを見せなきゃいけないと私は思います。できれば、複雑に作られているんだけれど、単純に見えるもの。そのようなものがいいと思います。

 で、2はやはりできていて、まだ見に行っていませんが、映画館に行くほどではないような気もしてきました。2本立てになったら見に行こうかな…

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