In & Out of Fashion
1993年,フランス,85分
監督:ウィリアム・クライン
撮影:ウィリアム・クライン
音楽:セルジュ・ゲンズブール
出演:イヴ・サンローラン、ジャン=ポール・ゴルティエ

 写真家・映画作家として知られるウィリアム・クライン。彼が自らの写真・映像両方の作品をダイジェストにし、一種の自伝として語った映画。写真よりも映画に重点が置かれ、過去の映画のダイジェストに多くの部分が割かれる。
 全体的なセンスはさすがウィリアム・クラインという雰囲気で、物語ではなくていろいろな断片をコラージュした映像という感じに仕上がっている。

 ウィリアム・クラインの自己紹介映画というところでしょうか。ウィリアム・クラインを知らない人が見るとなんとなくわかる。そして映画が見たくなる。そのような映画です。これまでに撮られた断片が多いので、それぞれへのコメントは控えるとして、全体的にどうかというと、ウィリアム・クラインは常に時代を先取り、自身もそれを自覚し、むしろ自慢にしているということでしょう。自らの67年の作品『ミスター・フリーダム』を評して「10年早かった」というクラインの言葉は紛れもない事実(あるいは、30年くらい早かったのかも)であり、それを自ら言ってしまうところがクラインらしさなのだろうと感じさせます。
 そのような映画なので、わたしはクラインのすごさに納得したのでいいのですが、スノッブで鼻につくという見方ができるのも確か。
 さて、そんな映画で、わたしが引っかかったのは、クレジットの出し方。クレジットの出し方にまでこだわるところがクラインらしく、これまたスノッブな感じでもあり、面白くもある。特にエンドクレジットなどは、多くの映画はただただ字を流して音楽をかぶせるだけ。たまにエピローグ風のものが入る映画があったり、『市民ケーン』のように、ここの人物の映像に文字をかぶせたりすることはあるもののまず監督がやるようなものではないはず。しかしこの映画はエンドロールもあくまでスタイリッシュに、情報を伝えるよりもひとつの映像として表現するという姿勢が明確に出ています。
 エンドロールで面白いといえば、香港映画ではNGシーンがよく使われますが、個人的に一番印象に残っているのは『プリシラ』。ヴァネッサ・ウィリアムスのヒット曲(タイトルは失念)にあわせて、ドラァグ・クイーンがしっとり口パク。このエンドロールは必見です。
 話がすっかり飛んでしまいましたが、今日の映画はウィリアム・クラインでした。

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