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ベストセラー

秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE ~総統は二度死ぬ~

★★★.5-

2007/11/24
2007年,日本,70分

監督
FROGMAN
脚本
FROGMAN
出演
FROGMAN
preview
 フェンダーミラーによる世界征服を阻止した秘密結社鷹の爪団と正義の味方デラックス・ファイター。しかし鷹の爪団は家賃が払えず大家に追い出されそうに、鷹の爪団の一員であるレオナルド博士は夜逃げのためのトラックを製作、その出力が強すぎて宇宙に飛び出してしまう…
  脱力系アニメとしてカルト的人気を得た「THE FROGMAN SHOW」の「秘密結社 鷹の爪」の劇場版。とにかくくだらなくて面白い。同時上映は『古墳ギャルコフィー ~桶狭間の戦い~』。
review

 ばかばかしい映画やアニメというのはいろいろあるけれど、ここまでばかばかしいものというのはなかなかない。少し前に話題になった「スキー・ジャンプ・ペア」に似ているところがあるが、それよりもはるかに中身がない。いわば小学生くらいの子供が書く漫画のようなもので、現実感がまったくないわけだ。
  説明するのもばかばかしいが、まず世界征服を狙う秘密結社といいながら鷹の爪団は結局なんだかわからない。クマのレオナルド博士は実はすごいがあまりにやる気がない。戦闘主任の吉田君は一番まともだが、言ったりやったりすることがいちいちくだらない。他の2人フィリップと菩薩峠君にいたってはいったい何者なのか理解もできない。
  しかし、それがなぜだか面白い。正義の味方デラックス・ファイターとのやり取りも含め、すべてが予想通りといえば予想通りなのだが、そこまで予想通りにギャグを畳み掛けてくるくだらなさについつい引き込まれてしまう。

 そして、世界征服を目標としている総統のキャラクター作りも面白いところだ。鷹の爪団は世界征服を目標としながら人と環境にやさしかったりする。どう考えても矛盾した話だが、なぜそんな世界征服を目指す秘密結社(ちっとも秘密ではないけれど)を結成したのかの理由になる総統の23年前の(とってつけたような)エピソードが語られ、それはそれでなんだか納得してしまうのだ。

 そしてさらには、この作品は映画のパロディでもある。劇場版として映画館にかかりながら、映画が映画産業の中で成り立っている内幕をバラし(といってもほとんどは見る人も知っているようなことだが)、それを笑いにする。
  まず映画の最初に吉田君が画面の右端に出ているバジェット・メーターの説明をする。これはつまり映画の予算があとどれくらい残っているかを示すメーターで、オープニングでこったCGを使っていきなり予算の残りが半分以下になってしまう。しかも登場人物たちがそれに突っ込み、笑いを生み出していく。しかもそのメーターも逐一減っていくわけではなく、ギャグとして使いたいときだけに減り、時々増えたりもする。映画の中に時々、意味のない企業名なんかが出てくるな、と思っていたら、その広告収入で予算が増えるという種明かしが終盤には登場する。
  結局それは映画というものが産業として成り立つ舞台裏を描いている。この作品は前編flashアニメでほとんど一人で作っている。にもかかわらず、この長さの映画をつくりにはそれだけのスポンサーを得て、お金を集めなければならない。結局映画ってのは作る時点でお金を回収しなければならないもので、芸術とか娯楽とか言う以前にまずビジネスだということを笑いに包みながら言っているわけだ。
  まあ、そんなことはどうでもいい。そんなことを言いながら、そんなことを忘れさせる圧倒的な下らなさがこの映画にはある。というか、これを本当に映画といっていいのか… という疑問は残るが、まあ劇場公開されたのでいいかってことで。

Database参照
作品名順: 
監督順: 
国別・年順: アメリカ2001年以降

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