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バタフライ・エフェクト2

★★---

2008/6/23
The Butterfly Effect 2
  2006年,アメリカ,92分

監督
ジョン・R・レオネッティ
脚本
マイケル・ウェイス
撮影
ブライアン・ピアソン
音楽
マイケル・サビー
出演
エリック・ライヴリー
エリカ・デュランス
ダスティン・ミリガン
ジーナ・ホールデン
preview
 ニックとジュリーは友人のカップル、トレバーとアマンダとともにドライブに来ていた。ニックはジュリーに誕生日プレゼントを渡すが、その矢先、会社から呼び出され帰ることに。しかしその帰途、スリップした彼らの車はトレーラーと衝突、ニックだけが生き残る。その1年後、ニックがそのときの写真を見つめていると、強烈な頭痛が彼を襲う…
  2004年にヒットしたSFサスペンスの第2弾。だが、題材を借りただけでまったく別の作品。
review

 “バタフライ・エフェクト”というのは、ごく小さな差異が将来的に大きな差異を生む(「一羽の蝶が羽ばたいたことで地球の裏側で竜巻が起きる」)というカオス理論の一説。
  この物語は、写真を見ることでその写真の瞬間にタイムスリップすることができ、その過去を改変できる能力を身につけた男の話である。過去に戻ってそのときとは異なる行動をすると、何のきっかけかはわからないけれど、元の時間に戻って生活が一変している。最初は偶然にその能力に気づき、事故で死んでしまった恋人と友人を救おうとするのだけれど、その能力に気づいてからはそれを利用して不満な状況を変えようとする。
  もちろん、そんなにうまく未来をコントロールすることはできず、しかもその変えた瞬間から現在までの時間を経験することはできないので、目を覚ますと表面的には望んだ現在になっていても、実情は別の問題が起きているということになる。しかし、その変える前の過去を記憶した自分がその変えた過去以降の時間を過ごしているのなら、そんな悪循環には陥らないように思えるのだが、設定としてはその変える瞬間だけ過去の記憶を持っていて、それ以降は持っていないまま行動し、現在に戻ったところで両方の記憶を持つようになるということなのだろう。
  しかし、これはあまりにご都合主義でつじつまが合わない。まあプロット上、どんどんどつぼにはまっていってもらわないと困るので、こういう設定なんだろうけれど、まったくもって腑に落ちない。]
  「今度はどうなるんだろう」という興味を引くので、映画自体が退屈ということはないのだけれど、結局のところ「だからどうした」という感じになってしまう。

 前作も同じように、観客を好奇心で引っ張って、強引に見せてしまうという作品だったと思うが、設定はもう少し緻密だったと思う。前作からは監督も、脚本も、もちろんキャストも異なっているので、同じアイデアというだけでまったく別の作品と考えたほうがいいのだろう。
  もはや“バタフライ・エフェクト”とは関係ない超能力者の話になってしまっているが、まだ続編が作られる余地は残されており、おそらく作られるのだろう。続編が作られるにつれてグレードダウンしていく作品というのがハリウッドには結構あるが、おそらくこのシリーズもそれで、次は劇場ではなくTV用映画として作られるかもしれない。
  まあ、勢いはあるし、展開はステレオタイプではあるがつまらなくはないので、暇つぶしにはなる。

Database参照
作品名順: 
監督順: 
国別・年順: アメリカ2001年以降

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